Neiの裏窓

ゆるっとイラストや雑記

その後

前回励ましのコメントやスターを下さった皆様、ありがとうございます。 

お気持ちが本当に嬉しかったです。 

 

今回もイラストの話ではないのですが、気持ちがちょっとずつ落ち着いてきたので吐き出させて下さい。 

長文・少し重い話なので苦手な方は避けて頂ければと思います。

 

 

あの日、特に連絡もせず何となく実家に帰りました。 

約一ヶ月ぶりでした。 

帰ったのは夕方六時半頃、父の車があったので引退している父は在宅なんだなと。 

 

家に入ると電気も無く暗い。 

そしてざあーざあーというような、奇妙な音が。 

なぜか外からの音だと思いました。 

窓が開いていて、そこから何らかの機械音が聞こえてるんだと、家の中からこんな音するわけがないと。 

 

玄関の明かりを点ける。 

階段に目をやる。 

階段下、血だらけで倒れた父の姿。 

息が荒い。 

 

あの奇妙な音、あれは雑音が混じったような父の呼吸音だったのです。 

きっと酔って階段から落ちたんだと思いました。 

前にも酔って怪我をした事があったので。  

 

すぐに救急車を呼びました。 

同居の家族は仕事で不在。 

救急隊員の方に「最後に父を見たのはいつか?」と聞かれても久し振りだった為、何時頃怪我を負ったのか分かりません。 

 

一体何時間、苦しんでいたのか。 

声を掛けても荒い呼吸だけ。 

意識も無く、声も出せず、暗い中ひとりぼっちで、、 

 

受け入れ先がなかなか見つからない中、やっと病院に到着。 

処置室の前で待っていると身内が集まって来ました。 

 

同居の家族が言うには

「朝、出勤前に二階の部屋で会話した。酒が結構残っているようでこれから寝る様子だった。」 

だとしたら階段から落ちたのは午前中〜お昼頃だったのでは? 

時間がかなり経ってしまったかもしれません。 

 

「自分は仕事の後予定を立てていた、帰宅が十時半過ぎになるところだった」とも。 

もし、たまたま私が帰っていなかったら更に発見が遅れるところでした。 

 

ずっと待っていると、そのうち伯母が「処置室から声が聞こえる、痛い痛いって言ってるから目が覚めたのね」と言い、皆ホッとした様子になりました。 

「中は広いから他の患者さんもいる、今のがお父さんとは限らない」と言ったのですが聞いてもらえなくて。 

皆は父のあんな姿を見ていないので楽観的に考えたかったのでしょうけど、私にはあれが父の声とは思えませんでした。 

 

かなり待ちようやく呼ばれて行くと、怪我や容態の説明と共にこう言われました。

「ずっと意識も無く重症ですぐにでも手術しないといけない、しかし手術室がいっぱいで出来ない。というか市内はどこもいっぱいで出来ない。

隣の隣の市の〇〇病院ならすぐ対応出来ると言っている」

 

こんな時に限って。 

だけど迷っている暇もなく、市をまたいでそちらの病院へ行く事に。 

そしてやはりさっきの声は父じゃない。 

 

病院に着いて、また待って…    

呼ばれてまた怪我や容態の説明。 

先生の話によると

「頭部のダメージが酷く、とにかく命を助ける為のオペであり元に戻るわけではない。意識が戻るかどうかも分からない。 

例え意識が戻っても動けるかどうか。それは理解しておいてほしい」 

 

皆同意して準備してもらい、手術が始まったのは午前一時半頃。 

時間が経ち過ぎたのでは、私がもっと早く帰っていれば、何日も前に帰ってしばらく実家で過ごしていればとか、色々考えてしまう。 

 

三時間程経過し、やっと手術が終わりました。 

成功です。 

とりあえず命は助かりました。 

しかし意識は戻らない、後は治療を続け本人に頑張ってもらうしかない。 

 

家に帰り階段下を掃除し、朝にやっと眠りました。 

二、三時間で目が覚めましたが。 

お昼過ぎにまた病院に向かい、書類を出したり備品を預けたりしました。

 

母が早くに亡くなって寂しかったのでしょう。 

お酒の量が増えたのも、きっと。 

やっぱり夫婦で揃って歳を重ねたかったんだろうな。 

 

お酒が憎い。 

綺麗に飲む人もいる、飲み方や量のコントロールが出来ない事が悪いんであってお酒のせいじゃないのは分かっています。 

でも今はお酒が憎いです。 

ひとりで飲んじゃいけない、何かあってからじゃ遅すぎます。 

 

ひとりでいるとふと思い詰めて泣いてしまって。 

連休中、散々泣いたり友人に電話で話を聞いてもらったりして、徐々に気持ちも落ち着いて来ました。 

 

そして昨日、連休明け初めて病院に行きました。 

ICUからHCUに移るとの事。 

サポートセンターに書類を提出したりした後、先生と話する事が出来ました。 

 

相変わらず意識は無い、しかし片手が少し動く事もある。 

自発呼吸は出来ないので管を入れていて、それに関して今度手術をする。 

コロナ禍なので面会は基本出来ないが、今日は少し会わせてくれるとの事。 

 

意識は無いままでしたが、家族で声を掛けたり動く方の手を触ると確かに少し反応がありました。 

足先も少し。 

目は閉じられままでも眼球が動いているのが分かります。

もう全く駄目なのではと絶望していたのでよかった。 

何もないよりよっぽどいい。 

 

帰りに実家近くの神社に行って来ました。 

困った時の神頼みです。 

これ以上良くならないかもしれないけど少しでも回復してほしい。 

意識だけでも戻ってくれたらと切に願います。 

 

長くなりましたが、ここまで読んで頂きありがとうございました。 

気持ちを切り替えて、次はイラストブログを書けたらなと思っています。 

ただでさえ病院がかなり遠いのにコロナ禍で面会もままならなくて、日常に戻り待つしか出来ないので。 

信じて待ちたいと思います。